日本では「杉綾」、外国では「⚪︎⚪︎」柄

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「杉綾」はもともと綾織の毛織物の一種の呼び方で、山形と逆山形から出来た織り柄です。

外国では、「ヘリンボーン」(これは英語で「ニシンの骨」を意味します)

山形の連続した模様が杉の枝ぶりに見えることから杉綾織と名前が付けられ、自然のある形を取り入れたデザインになっています。

日本でも海外でも、シンプルなテキスタイルは定番だったのですね。

杉と日本人の関係、文様の意味

屋久島の縄文杉で知られるように、スギは他の木に比べて寿命が長く、神話の世界では重要な役割を果たす「神聖な木」、「崇高な木」、「幸運の木」とされ、多くの神社に植栽されています。
日本人と杉は古代より密接な関係を持ってきました。
それゆえ、この杉を模した「杉綾」は「人の縁・円満・子孫繁栄」などを意味する縁起の良い模様といわれているようです。

杉綾文様の作品

こちらは↓最近刺したハンカチサイズのものです。

 

↓こちらは数年前に刺したふきんです。

シンプルな模様なので、まる模様と重ねてみました。

同じ杉綾でも、斜度をきつくデザインしてあります。
斜めの角度を変えて刺してみたら雰囲気変わって面白い。

自分で製図するところの良さは、縮尺や模様の角度など好みのデザインにできるところかなぁと思います。

作品に使った材料のご紹介

こちらは「生地の森」さんのリネンに、アトリエKazuさんの刺し子糸(細)を使用しました。

「生地の森」は、厚みごとにカテゴリー分けされているので便利です。

生地の種類にもよりますが一般的に普通地より薄いものは2枚重ねでさらしふきんのように仕立てて刺せます。

厚地のものは風呂敷を作る時のように1枚仕立てで刺すほうが良いと思います。

 

↑オンラインショップはこちら

 

http://www.at-kazu.com/index.html

↑アトリエkazuオンラインショップはこちら

 

杉と日本

スギ花粉症考察

杉といえば花粉症。。と、杉と聞いただけでも気が滅入る方もいらっしゃると思います。

そして日本では、あたかも杉が極悪犯で、杉の樹林を減らそうという国策までされています。が、

近年は杉花粉が全ての原因ではなく、花粉に付着する化学物質が原因であるという研究結果が出てきています。

1960年代以前に日本人がスギ花粉に悩まされたという事例は記録上では皆無とされています。

確かに昔、花粉症という人はこんなにいませんでした。そして花粉症患者が増えているのも肌感覚でみなさんお持ちだと思います。

今年2月の科学雑誌サイエンス誌に掲載された、香料などに起因する大気汚染の論文(※注2)で、この論文では、香料を含む家庭用品に由来するVOCの放出量は都市域のVOC放出量の約半分とかなり大きい、と指摘しています。
            「国立環境研究所」ホームページより抜粋https://taiwa.nies.go.jp/faq/index.html

VOCというのは大気汚染の原因ともいわれる揮発性有機化合物のことです。

30μmの花粉は10μm以下の大気浮遊物質と接触破裂してアレルゲン性を著しく高め花粉症を発症悪化させます。

人工香料については花粉症ばかりでなくこれが原因で健康被害を受けている人も増加していますので、心配しています。

杉の恩恵を受けてきた日本

スギ材は、古来もっとも日本文化に貢献してきたオールマイティの木材です。ヒノキは香りには及ばないものの、心地よい香りや滅菌効果があります。比重(水の重さと比べた基準)0.4程度で空気含有率が高く、高温多湿の日本の環境の中で、優れた吸湿性や温度調節を発揮して、スギ材の家は夏は涼しく冬は暖かく過ごすことが出来ます。

それゆえ日本の神社仏閣、宮殿、橋、日本酒の仕込み桶などあらゆる場面で杉が用いられ、

伝統柄、縁起柄として日本人と密接な歴史をもち、日本人を支えてきてくれました。

 

最後に

刺し子について、そしてその文様について調べれば調べるほど日本人はなんて素晴らしい民族なんだと驚かされます。そして、現代その素晴らしい日本の文化や日本人の良いところが消されてしまっているような気がして。。私は刺し子を通じて日本人ってこんなに素晴らしいんだということをこれからも発信していきたいと思っています。

おつきあいくださいね

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