わたしが惹かれるもの

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先日、ある人の笑顔を見て、ふと気づいたことがありました。

とても自然で、素直な笑顔を向けてくれる、にくい人 笑。

見ているこちらまで、肩の力が抜けるような笑顔でした。

その帰り道、

「ああ、私はこういう人に惹かれるんだ。」

と思いました。

美しさや、かっこよさや、おしゃれさではなく、自然体でいられる人。

私は、仲の良い友人以外、例えば少し知っているだけの人を前にすると少し緊張してしまいます。

意識すればするほど、表情まで固くなります。

だからこそ、誰に対しても気負わず力みなく笑える人を見ると、

「いいなぁ」と思うのかもしれません。

そして、そのことを考えていたら、

「この感覚、刺し子にも似ている!」

と思いました。

刺し子には、伝統模様の他にも、新しくデザインされたかわいいモチーフの一目刺しがたくさんあります。メーカーさんからも印刷済み図案がたくさん売っていて、SNSでもよく目にします。

花や動物、野菜。

見ていて楽しいし、人気があるのもよくわかります。

でも、不思議と私は、

「刺してみたい」

と思うことがあまりありません。

(もちろん、一度も刺さずに判断するのは違うと思うので、いつか体験してみたいとは思っています。)

それでも、私が自然と手を伸ばすのは、昔から受け継がれてきた伝統模様です。

麻の葉。

亀甲花刺し。

十字花刺し。

なぜなんだろう。

最近、その理由が少し見えてきました。

私は、模様を見ているようで、

均衡を見ているのかもしれません。

左右や上下のバランス。特に、中心を起点に、左右上下完璧に対象となる図形。

繰り返しのリズム。

一本の線を少し変えただけで、

全体の印象が変わっていく不思議。

私は最近、そんなことばかり観察しています。

そして、その人の笑顔を見てふと思いました。

私が惹かれるのは、力みのないものなのかもしれない、と。

無理に見せようとしていない。

頑張って飾っていない。

そこにあるのは、ただ自然に生まれた美しさ。

考えてみると、

伝統模様にも同じことを感じます。

何百年も受け継がれてきた模様には、

誰かに見せるためというより、

暮らしの中で繰り返されてきた手仕事の積み重ねを感じます。

だから私は、その自然さに惹かれるのかもしれません。

以前、碁盤割花刺しを眺めていたとき、

ふと、お地蔵さんの顔に見えたことがありました。

もちろん、本当に顔が描かれているわけではありません。

でも私は、そこに穏やかな表情を感じました。

人の笑顔にも、伝統模様にも、

私は同じものを探しているのかもしれません。

最近ようやくわかってきました。

私は、複雑さに惹かれるのでもなく、

技術の高さに惹かれるのでもなく、

力みのない美しさに惹かれる。

模様を増やしたいのではなく、模様を見続けたい。

それが今の私の刺し子なのだと思います。

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