番組出演と、言葉にしきれなかったこと

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鹿児島放送「てとてと」に出演させていただきました。

流行や話題を追うのではなく、
ものづくりの現場や思いを丁寧に切り取る番組で、
以前から好きで、いつか関われたらと思っていた場所でした。

実際に放送されて、
刺し子を知らない方にも届く形で紹介していただけたこと、
本当にありがたく思っています。

刺し子は、祈りや願いが込められてきたものだと言われています。
心が落ち着くものとして語られることも多い。

放送の中で切り取られていたのも、
多くの方に届きやすい「刺し子」の姿だったと思います。

それは、本当にそうだと感じています。

ただ、その中にいながら、
あらためて気づいたこともありました。

整えようとして針を持っているわけではなくて、
針を進める中で、気づいたら揃っている。

整えたわけではないのに、整っている。

針を進めているとき、
「ああ、今はこれでいい」と思える瞬間があります。

私にとっての刺し子は、
そんな感覚に近いものです。

外で何かを言われたとき、
「なんかちがう」と感じることがある。

その場では飲み込んで、
あとから違和感だけが残る。

刺し子の針目を見ていると、
その感覚が、少しずつ戻ってくる気がします。

何かを変えるためのものではなくて、
忘れてしまいそうになる感覚を、思い出すためのもの。

テレビに映っていた部分も、
映っていなかった部分も含めて、
私にとっての刺し子は、そういうものです。

静かなままでも、
届くものはあるのかもしれません。

そう思いながら、
このまま続けていこうと思っています。

 

【てとてと】思いを文様に“刺し子” 第23回「ぬうね」~好きがカタチになる~
鹿児島市で「刺し子」を施した小物作りに取り組む西園智子さん。元は補強や防寒のため、布に糸を通していたことから生まれた刺し子。日本人の生活の知恵としての技術が、願いや思いの込められた文様となり、「用の美」を超えたアートとして人の心を癒します。...

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